過去問

「社労士試験 労基法 年次有給休暇」労基-187

このブログでは、毎日科目を変えてお送りしています。

なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。

なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。

今日は労基法の「年次有給休暇」について見てみたいと思います。

ここでは、年次有給休暇の成立要件や利用目的についてチェックしましょう。

 

年次有給休暇の成立要件に「使用者の承認」?

(令和4年問7E)

年次有給休暇の権利は、「労基法39条1、2項の要件が充足されることによつて法律上当然に労働者に生ずる権利ということはできず、労働者の請求をまつて始めて生ずるものと解すべき」であり、「年次〔有給〕休暇の成立要件として、労働者による『休暇の請求』や、これに対する使用者の『承認』を要する」とするのが、最高裁判所の判例である。

 

解説

解答:誤り

年次有給休暇の権利は、

「雇入れの日から起算して6箇月間継続勤務」して、

「全労働日の8割以上出勤」した労働者に対して

法律上当然に生じます。

したがって、上記の要件を満たしていれば既に年次有給休暇の権利は発生していますので、

労働者による休暇の請求や使用者の承認によって年次有給休暇の権利が生じるわけではありません。

では、年次有給休暇を取るのに目的は必要なのでしょうか。

下の過去問で確認しましょう。

 

年次有給休暇の利用目的

(平成26年問6B)

最高裁判所の判例は、「年次休暇の利用目的は労基法の関知しないところであり、休暇をどのように利用するかは、使用者の干渉を許さない労働者の自由である、とするのが法の趣旨である」と述べている。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

労働者が年次有給休暇をどのように利用するかは、

労基法では関知するところではなく、

使用者が干渉することも許されません。

つまり、使用者側が「年休は冠婚葬祭のときしか認めない」など、

年次有給休暇の利用目的を制限することはできないということです。

 

今回のポイント

  • 年次有給休暇の権利は、「雇入れの日から起算して6箇月間継続勤務」して、「全労働日の8割以上出勤」した労働者に対して法律上当然に生じます。
  • 労働者が年次有給休暇をどのように利用するかは、労基法では関知するところではなく、使用者が干渉することも許されません。

 

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