このブログでは、毎日科目を変えてお送りしています。
なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。
なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。
今日は、労基法より「平均賃金」について見てみたいと思います。
平均賃金の計算方法について過去問を通して確認しましょう。
平均賃金に適用される賃金締切日とは
(平成27年問2E)
賃金締切日が、基本給は毎月月末、時間外手当は毎月20日とされている事業場において、例えば6月25日に算定事由が発生したときは、平均賃金の起算に用いる直前の賃金締切日は、基本給、時間外手当ともに基本給の直前の締切日である5月31日とし、この日から遡った3か月が平均賃金の算定期間となる。
解説
解答:誤り
平均賃金は、算定すべき事由の発生した日以前3か月間にその労働者に対して支払われた賃金の総額を、その期間の総日数で割って算出します。
問題文のように、賃金締切日が複数ある場合は、それぞれの賃金の直前の賃金締切日で算定する事になります。
なので、基本給は5月31日、時間外手当は6月20日がそれぞれの直前の賃金締切日となり、そこから3か月さかのぼって平均賃金を算出します。
で、平均賃金を算定する場合に、算定に含まれない賃金が存在します。
それはなんなのか、下の問題を読んでみましょう。
平均賃金の算定に含まれない賃金
(平成27年問2A)
平均賃金の計算の基礎となる賃金の総額には、3か月を超える期間ごとに支払われる賃金、通勤手当及び家族手当は含まれない。
解説
解答:誤り
平均賃金を算定するときには、
「臨時に支払われた賃金および3か月を超える期間ごとに支払われる賃金、通貨以外のもので支払われた賃金で一定の範囲に属しないものは算入しない」
とされています。
ですが、通勤手当や家族手当を平均賃金の算定から外すという規定はありません。
ちなみに、通勤手当や家族手当は、割増賃金の算定の基礎からは除外されます。
では、通勤手当を3か月を超える期間ごとに支給する事にしたらどうなるのでしょうか。
下の問題では、6か月ごとに通勤定期券を支給する事になっていますが、平均賃金の算定から外すことはできるのでしょうか。
6か月ごとに支給される通勤定期券はどうなる?
(平成26年問3ウ)
ある会社で労働協約により6か月ごとに6か月分の通勤定期乗車券を購入し、それを労働者に支給している。この定期乗車券は、労働基準法第11条に規定する賃金であり、各月分の賃金の前払いとして認められるから、平均賃金算定の基礎に加えなければならない。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
通勤定期乗車券を6か月ごとに支給することにしたとしても、結局は通勤手当を各月の賃金に充てる前払分となるので、平均賃金の算定の基礎に加える必要があります。
今回のポイント
- 平均賃金は、算定すべき事由の発生した日以前3か月間にその労働者に対して支払われた賃金の総額を、その期間の総日数で割って算出しますが、賃金締切日が複数ある場合は、それぞれの賃金の直前の賃金締切日で算定します。
- 平均賃金を算定するときには、「臨時に支払われた賃金および3か月を超える期間ごとに支払われる賃金、通貨以外のもので支払われた賃金で一定の範囲に属しないものは算入しない」とされています。
- 通勤定期乗車券を3か月を超える期間ごとに支給することにしたとしても、結局は通勤手当を各月の賃金に充てる前払分となるので、平均賃金の算定の基礎に加える必要があります。
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