このブログでは、毎日科目を変えてお送りしています。
なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。
なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。
今回は、厚生年金保険法から「賃金・報酬の定義」について確認したいと思います。
これを機会にお手持ちのテキストなどで定義を見直されてみてくださいね。
賞与の定義は?
(平成29年問4A)
被保険者が労働の対償として毎年期日を定め四半期毎に受けるものは、いかなる名称であるかを問わず、厚生年金保険法における賞与とみなされる。
解説
解答:誤り
賞与は、
「賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が労働の対償として受けるすべてのもののうち、3月を超える期間ごとに受けるものをいう」
とされています。
問題文は、四半期毎に受けるとあるので3月ごとに受けていることになり、3月を超えていないので賞与ではなく報酬となります。
さて、報酬は労働の対象として受けるすべてのものを指しますが、
「臨時に受けるもの」や、先ほど出た「3月を超える期間ごとに受けるもの」は対象外となっています。
では、下の問題の場合はどうなるのでしょうか。
見舞金は「臨時」に受けるもの?
(平成24年問1A)
労働協約により報酬と傷病手当金との差額を見舞金として支給する場合、当該見舞金は臨時に受け取るものであるので、厚生年金保険法第3条第1項第3号に規定する報酬には含まれない。
解説
解答:誤り
問題文の場合、報酬に含まれます。
見舞金の特性としては臨時に渡すものですが、労働協約により支給することが決まっているものについては、報酬となります。
では最後に、報酬が現物支給の場合の取り扱いについて確認しましょう。
報酬が現物支給の場合はどうなる?
(令和2年問5A)
被保険者の報酬月額の算定に当たり、報酬の一部が通貨以外のもので支払われている場合には、その価額は、その地方の時価によって、厚生労働大臣が定める。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
報酬や賞与が通貨以外のもの(現物支給)で支払われる場合、その価額は、その地方の時価によって厚生労働大臣が定めることになっています。
今回のポイント
- 賞与は、「賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が労働の対償として受けるすべてのもののうち、3月を超える期間ごとに受けるものをいう」とされています。
- 見舞金のような臨時に渡すものについて、労働協約などにより支給することが決まっているものについては、報酬となります。
- 報酬や賞与が通貨以外のもの(現物支給)で支払われる場合、その価額は、その地方の時価によって厚生労働大臣が定めることになっています。
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