「社労士試験 安衛法 過去問から読み解く安全衛生教育の概要」過去問・安衛-51

安全衛生教育には、雇入時や作業内容変更時の教育、特別教育や職長教育がありますが、

細かい規定にまで入ってしまうと多くの時間が必要になりますので、

過去に出題された論点を中心に知識を押さえることが重要です。

安衛法は、どこから出題されるのか絞りにくいところもありますが、

それは他の受験生にとっても未知の項目ですから、

過去問ベースの知識は解答できるようにしておきましょう。

それでは過去問を見ていきましょう。

最初の問題は、安全衛生教育が労働時間に該当するのかが問われています。

ちなみに、一般の健康診断では、事業者の裁量に任されますが、安全衛生教育はどうでしょうか。

 

安全衛生教育の時間は労働時間?

(令和2年問10C)

安全衛生教育の実施に要する時間は労働時間と解されるので、当該教育が法定労働時間外に行われた場合には、割増賃金が支払われなければならない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

そもそも安全衛生教育は、労働災害を防ぐために事業者の責任で実施するものなので、

安全衛生教育については所定労働時間内に行なうのを原則とする、と通達にあります。(昭和47年9月18日基発602号)

また、安全衛生教育の実施に要する時間は労働時間と解されるため、安全衛生教育が法定時間外に行なわれた場合には、当然のこととして割増賃金が発生するとされています。

それでは次に、特別教育について見ていきましょう。

特別教育は、危険または有害な業務に就かせる場合に行う教育ですが、

建設用リフトの運転や、ゴンドラ操作の業務などが該当します。

次の問題では、フォークリフトの運転について問われていますが、特別教育の対象でしょうか。

 

最大荷重1トン「未満」のフォークリフトの運転は、、、

(令和2年問10D)

事業者は、最大荷重1トン未満のフォークリフトの運転(道路交通法(昭和35年法律第105号)第2条第1項第1号の道路上を走行させる運転を除く。)の業務に労働者を就かせるときは、当該業務に関する安全又は衛生のための特別の教育を行わなければならない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

最大荷重「1トン未満」のフォークリフトの運転は特別教育の対象になっていて、「1トン以上」の場合は就業制限の対象です。

さて、次は職長教育の方を見てみましょう。

職長教育は、作業中の労働者を直接指導、監督するものに対して、作業方法の決定や労働者の配置などに関することを教育します。

下の問題では、職長教育を行うべき業種が論点になっていますので確認しましょう。

 

職長教育を行うべき業種とは

(令和2年問10E)

事業者は、その事業場の業種が金属製品製造業に該当するときは、新たに職務に就くこととなった職長その他の作業中の労働者を直接指導又は監督する者(作業主任者を除く。)に対し、作業方法の決定及び労働者の配置に関すること等について、厚生労働省令で定めるところにより、安全又は衛生のための教育を行わなければならない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

職長教育を行うべき業種は、

  • 建設業
  • 製造業(一部の業種を除く)
  • 電気業
  • ガス業
  • 自動車整備業
  • 機械修理業

となっていて、問題文にある金属製品製造業は、「製造業」になりますね。

さて、では安全衛生教育の罰則について確認しましょう。

安全衛生教育には、いくつかの種類がありますが、全ての教育に罰則があるのでしょうか。。。

 

安全衛生教育の罰則

(平成26年問10C)

労働安全衛生法第60条に定める職長等の教育に関する規定には、同法第59条に定める雇入れ時の教育(同条第1項)、作業内容変更時の教育(同条第2項)及び特別の教育(同条第3項)に関する規定と同様に、その違反には罰則が付けられている。

 

解説

解答:誤り

雇入時の教育、作業内容変更時の教育、特別教育には罰則がありますが、職長教育には罰則の規定がありませんので誤りです。

職長教育以外の教育は、怠ると労働災害の危険性に直接つながりそうですが、

職長教育は労働者の指導などに関するものなので、必要な教育ですが、労働災害に直接つながりにくいものだから罰則がないのかもしれませんね。

では最後に、指定事業場に対する安全や衛生のための教育計画について見てみましょう。

指定事業場というのは、労働局長が労働災害の発生率などを考慮して指定する事業場のことですが、

この事業場に対しては、安全や衛生に関する教育計画を作成する必要があります。

この教育計画がどのような内容なのか確認しましょう。

 

指定事業場における安全・衛生のための教育計画と報告

(平成26年問10D)

事業者は、所轄都道府県労働局長が労働災害の発生率等を考慮して指定する事業場について、労働安全衛生法第59条又は第60条の規定に基づく安全又は衛生のための教育に関する具体的な計画を作成しなければならず、また、当該事業者は、4月1日から翌年3月31日までに行ったこれらの規定に基づく安全又は衛生のための教育の実施結果を、毎年一定の期日までに、所定の様式により、所轄労働基準監督署長に報告しなければならない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

事業者は、指定事業場における安全や衛生に関する具体的な教育計画を作成する必要があり、

4月1日から翌年3月31日までに行った教育の実施結果を毎年4月30日までに所轄労基署長に報告することになっています。

ちなみに、問題文にある法59条、60条というのは、特別教育、職長教育のことを指しています。

 

今回のポイント

  • 安全衛生教育は、労働災害を防ぐために事業者の責任で実施するものなので、安全衛生教育については所定労働時間内に行なうのを原則となっていて、また、安全衛生教育の実施に要する時間は労働時間と解されるため、安全衛生教育が法定時間外に行なわれた場合には、当然のこととして割増賃金が発生するとされています。
  • 最大荷重「1トン未満」のフォークリフトの運転は特別教育の対象になっていて、「1トン以上」の場合は就業制限の対象です。
  • 職長教育を行うべき業種は、
    • 建設業
    • 製造業(一部の業種を除く)
    • 電気業
    • ガス業
    • 自動車整備業
    • 機械修理業

    となっています。

  • 雇入時の教育、作業内容変更時の教育、特別教育には罰則がありますが、職長教育には罰則の規定がありません
  • 事業者は、指定事業場における安全や衛生に関する具体的な教育計画を作成する必要があり、4月1日から翌年3月31日までに行った教育の実施結果を毎年4月30日までに所轄労基署長に報告することになっています。

 

毎日の勉強のヒントにどうぞ♫

不安な気持ちに打ち勝とうと思うと難しいかも知れません。

ではいっそのこと、「感謝」の気持ちを持ってみてはいかがでしょう。

ここまで勉強を続けられたことに感謝してみると穏やかな気持ちになりやすいです。

一度お試しを(^^)

 

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