「社労士試験 国民年金法 権限の委任についておさらいしましょう」過去問・国-73

事務の委任については、地味にややこしいと認識しているのは私だけでしょうか。

もちろん、年金制度ほどの複雑さはないですが、受験勉強をしていて、知識として問われたときに「あれ?どうだったかな?」と思うことが時々ありました。

なので、これが復習の機会になりましたら嬉しく思います。

それでは過去問に入っていきましょう。

1問目は、国民年金基金に関する委任がテーマになっています。

さて、どこに委任されているのでしょうか?

 

国民年金基金に関する厚生労働大臣の権限は◯◯に委任

(令和元年問1イ)

国民年金法第10章「国民年金基金及び国民年金基金連合会」に規定する厚生労働大臣の権限のうち国民年金基金に係るものは、厚生労働省令の定めるところにより、その一部を地方厚生局長に委任することができ、当該地方厚生局長に委任された権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生支局長に委任することができる。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

国民年金基金にかかる厚生労働大臣の権限は、地方厚生局長に委任することができ、その権限は地方厚生支局長に委任することができることになっています。

では次に、被保険者の資格や保険料に関して、被保険者に対して書類の提出を命じる事務について見てみましょう。

この権限はどこに委任されているのでしょうか。

 

被保険者に関する書類の提出させる権限はどこに委任されてる?

(令和2年問8イ)

被保険者の資格又は保険料に関する処分に関し、被保険者に対し、国民年金手帳、出産予定日に関する書類、被保険者若しくは被保険者の配偶者若しくは世帯主若しくはこれらの者であった者の資産若しくは収入の状況に関する書類その他の物件の提出を命じ、又は職員をして被保険者に質問させることができる権限に係る事務は、日本年金機構に委任されているが、厚生労働大臣が自ら行うこともできる。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

問題文のように、被保険者に関する調査で被保険者に対して書類の提出を求めたり、質問をする権限は、日本年金機構に委任されています。

また、上記の事務は厚生労働大臣が自ら行うこともできます。

で、日本年金機構は滞納処分をすることもあるのですが、

滞納処分についての規定についても社労士試験で出題されていますので、どのようになっているのか確認しましょう。

 

日本年金機構が滞納処分をするときは

(平成30年問4B)

日本年金機構が滞納処分等を行う場合は、あらかじめ、厚生労働大臣の認可を受けるとともに、日本年金機構が定め、厚生労働大臣の認可を受けた滞納処分等実施規程に従って、徴収職員に行わせなければならない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

日本年金機構滞納処分をするときは、「あらかじめ」厚生労働大臣の「認可」を受けて徴収職員に行わせる必要があります。

滞納処分については、委任という形ではなく「認可」を受けて行うということですね。

滞納処分というのは財産の差し押さえですから、通常の事務よりも厳しい規定になっているのですね。

さて、次は任意加入被保険者の事務について見ておきましょう。

下の問題では、任意加入の申出の受理に関する事務がどこに委任されているのかが問われていますので確認しましょう。

 

任意加入の申し出の受理に関する事務はだれがする?

(平成28年問4オ)

任意加入の申出の受理に関する厚生労働大臣の権限に係る事務は、日本年金機構に委任されており、当該申出の受理及び申出に係る事実についての審査に関する事務は、日本年金機構が行うものとされていて、市町村長がこれを行うことはできない。

 

解説

解答:誤り

任意加入の申出の受理に関する事務は、日本年金機構ではなく、「市町村長」が行うことになっています。

こちらの事務は厚生労働大臣からの「委任」でははなく「行う」という表現になっています。

というのも、規定で、国民年金事業の事務の一部は市町村長が行う、とされているのです。

具体的には第1号被保険者に関するもので、任意加入も第1号被保険者に関するものなので市町村長が行うことになっているのでしょうね。

では最後に、任意加入被保険者の手続きについて、外国にいる日本人がどのように手続きをすれば良いのか確認しましょう。

 

任意加入被保険者の手続きをしたいけれど、、、

(平成29年問10E)

日本国籍を有し、日本国内に住所を有しない国民年金の任意加入被保険者に係る諸手続の事務は、国内に居住する親族等の協力者がいる場合は、協力者が本人に代わって行うこととされており、その手続きは、本人の日本国内における最後の住所地を管轄する年金事務所又は市町村長(特別区の区長を含む。)に対して行うこととされている。なお、本人は日本国内に住所を有したことがあるものとする。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

在外法人の場合、気軽に市役所に行くことができないので、国内に親族などの協力者がいる場合は、協力者が本人に代わって行うことになります。

で、どこの行政に行くのかというと、本人の最後の住所地を管轄する年金事務所か市町村長に対して行います。

もし、日本国内に住所を有したことがない場合は千代田年金事務所が行うことになっています。

 

今回のポイント

  • 国民年金基金にかかる厚生労働大臣の権限は、地方厚生局長に委任することができ、その権限は地方厚生支局長に委任することができることになっています。
  • 被保険者に関する調査で被保険者に対して書類の提出を求めたり、質問をする権限は、日本年金機構に委任されています。
  • 日本年金機構滞納処分をするときは、「あらかじめ」厚生労働大臣の「認可」を受けて徴収職員に行わせる必要があります。
  • 任意加入の申出の受理に関する事務は、「市町村長」が行うことになっています。
  • 在外法人の場合、任意加入に関する手続きをするときは、国内に親族などの協力者がいる場合、協力者が本人に代わって行うことになります。

 

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