このブログでは、毎日科目を変えてお送りしています。
なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。
なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。
今日は労災保険法より「特別加入」について見てみたいと思います。
今回は、中小事業主と海外派遣者の特別加入がテーマになった過去問を取り上げましたので読んでみましょう。
中小事業主の特別加入の趣旨
(平成29年問7C)
最高裁判所の判例においては、労災保険法第34条第1項が定める中小事業主の特別加入の制度は、労働者に関し成立している労災保険の保険関係を前提として、当該保険関係上、中小事業主又はその代表者を労働者とみなすことにより、当該中小事業主又はその代表者に対する法の適用を可能とする制度である旨解説している。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
中小事業主の特別加入制度は、
労働者に関して成立している労災保険の保険関係を前提とし、
その保険関係上、中小事業主またはその代表者を労働者とみなすことによって、
その中小事業主またはその代表者に対する法の適用を可能とする制度である
とする最高裁判例があります。
つまり、中小企業で代表者が労働者と一緒になって仕事をしているなら、
その範囲内で労災保険を適用するということです。
さて、つぎは海外派遣者の特別加入について見てみましょう。
海外派遣後でも特別加入の手続きはできる?
(令和3年問3D)
日本国内で行われている有期事業でない事業を行う事業主から、
海外(業務災害、複数業務要因災害及び通勤災害に関する保護制度の状況その他の事情を考慮して厚生労働省令で定める国の地域を除く。)の現地法人で行われている事業に従事するため派遣された労働者について、
急な赴任のため特別加入の手続きがなされていなかった。
この場合、海外派遣されてからでも派遣元の事業主(日本国内で実施している事業について労災保険の保険関係が既に成立している事業主)が申請すれば、政府の承認があった場合に特別加入することができる。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
海外派遣者の特別加入は、
これから派遣する者だでけではなく、
すでに海外派遣されている者についても特別加入させることは可能です。
今回のポイント
- 中小事業主の特別加入制度は、労働者に関して成立している労災保険の保険関係を前提とし、その保険関係上、中小事業主またはその代表者を労働者とみなすことによって、その中小事業主またはその代表者に対する法の適用を可能とする制度であるとする最高裁判例があります。
- 海外派遣者の特別加入は、これから派遣する者だでけではなく、すでに海外派遣されている者についても特別加入させることは可能です。
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