このブログでは、毎日科目を変えてお送りしています。
なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。
なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。
今日は、健康保険法の「滞納に対する措置」について見てみようと思います。
保険料などを滞納すると、保険者が督促状を発行して催促をすることになります。
まずは、督促をするときのルールについて見ていきましょう。
督促状を発行するときのルール
(平成30年問5ウ)
保険料その他健康保険法の規定による徴収金を滞納する者があるときは、原則として、保険者は期限を指定してこれを督促しなければならない。督促をしようとするときは、保険者は納付義務者に対して督促状を発する。督促状により指定する期限は、督促状を発する日から起算して14日以上を経過した日でなければならない。
解説
解答:誤り
保険者が督促状を発する場合、期限を指定するのですが、それは督促状を発する日から14日以上ではなく「10日以上」を経過した日となります。
で、督促状を発したにもかかわらず、納付義務者が納付をしなかった場合、延滞金が発生するのですが、
延滞金の対象となる期間についてどのように定められているのか、下の問題で確認しましょう。
延滞金が発生する期間
(平成28年問5B)
適用事業所の事業主が納期限が5月31日である保険料を滞納し、指定期限を6月20日とする督促を受けたが、実際に保険料を完納したのが7月31日である場合は、原則として6月1日から7月30日までの日数によって計算された延滞金が徴収されることになる。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
延滞金は、「納期限の翌日」から「徴収金完納または財産差押えの日の前日」までの期間の日数に応じて徴収されるので、
納期限の翌日は6月1日で、完納した日の前日が7月30日なので、6月1日〜7月30日までの日数で延滞金が徴収されることになります。
延滞金の額は、徴収金額に上記の日数に応じて年14.6%の割合を乗じて計算した額になりますが、
督促が保険料にかかるものである場合は、納期限の翌日から3月を経過する日までの期間については、年7.3%となります。
ただし、当分の間は、上記にかかわらず、延滞税特例基準割合が年7.3%に満たない場合、
年14.6%の割合については、延滞税特例基準割合に年7.3%を加算した割合とし、
年7.3%の割合については、延滞税特例基準割合に年1%の割合を加算した割合となります。(7.3%を超えるときは7.3%になります)
では最後に、督促を受けたにもかかわらず納付をしなかったらどうなるのか次の過去問で確認しましょう。
督促状の指定期限までに納付しなかったら、、、
(平成27年問7イ)
健康保険組合は、健康保険法第180条第1項の規定による督促を受けた納付義務者がその指定の期限までに保険料等を納付しないときは、厚生労働大臣の認可を受け、国税滞納処分の例によってこれを処分することができる。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
納付義務者が指定期限までに保険料などを納付しない場合は、全国健康保険協会または健康保険組合が、国税滞納処分の例により処分を行うことになります。
その際、厚生労働大臣の認可を受ける必要があります。
今回のポイント
- 保険者が督促状を発する場合、期限を指定するのですが、それは督促状を発する日から「10日以上」を経過した日となります。
- 延滞金は、「納期限の翌日」から「徴収金完納または財産差押えの日の前日」までの期間の日数に応じて徴収されます。
- 納付義務者が指定期限までに保険料などを納付しない場合は、全国健康保険協会または健康保険組合が、国税滞納処分の例により処分を行うことになります。
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