特別加入と聞いて、ウッ。。となるのは私だけでしょうか。苦笑
私が社労士試験の受験勉強をしていたとき、特別加入の項目を見ると、
「またこんなに覚えなきゃならないのか、、、」
とうんざりしたものです。笑
ですが、学習を進めていくうちに、名称は違うものの、本体の労災保険給付と被っている箇所が多いので、
整理しながら押さえていくようにしました。
なので、一度に覚えようとせず、少しずつでもいいので何回も触れる機会を作るといいと思います。
それでは最初の問題に入っていきましょう。
最初の問題は、特別加入者と特別支給金の関係が論点になっています。
特別加入者といえば、中小企業の事業主や一人親方、海外派遣者がありますが、特別加入者とどのような関係があるのか見てみましょう。
特別加入者には特別支給金が??
(平成28年問7D)
特別給与を算定基礎とする特別支給金は、特別加入者には支給されない。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
特別支給金には、「定率・定額」のものと「特別給与」を算定基礎にした特別支給金があります。
特別給与というのは、いわゆるボーナスのことを指していて「3箇月を超える期間ごとに支払われる賃金」のことを言いますので、
中小企業主や一人親方といった方々には一般的には縁のないものですから、特別加入者には、特別給与を算定基礎とした特別支給金は支給されません。
また、第3種の海外派遣者にも適用されないことも押さえておきましょう。
では、特別支給金の額について問われている過去問を見てみましょう。
次の問題は、休業特別支給金が論点になっていますので確認していきますね。
休業特別支給金の額
(平成24年問6A)
休業特別支給金の額は、1日につき休業給付基礎日額の100分の30に相当する額とされる。
解説
解答:誤り
休業特別支給金の額は、休業給付基礎日額の100分の30ではなく「100分の20」です。
休業(補償)給付が100分の60ですから、合わせて100分の80が支給されることになりますね。
ちなみに、特別支給金が給付基礎日額から算定して支給されるのは休業特別支給金だけです。
で、この休業特別支給金の支給申請を行うときに、特別給与(ボーナス)の総額を記載しておくことになっています。
そうすることで、特別年金や特別一時金の支給をするときにスムーズに額を算定できるわけです。
ということで、ここで特別支給金の申請方法について取り扱った過去問を見ておきましょう。
下の問題では、傷病特別支給金、傷病特別年金が論点になっていますが、本体の傷病(補償)年金がどのように支給されるのか思い出してみましょう。
特別支給金の申請方法
(令和2年問7B)
特別支給金の支給の申請は、原則として、関連する保険給付の支給の請求と同時に行うこととなるが、傷病特別支給金、傷病特別年金の申請については、当分の間、休業特別支給金の支給の申請の際に特別給与の総額についての届出を行っていない者を除き、傷病補償年金又は傷病年金の支給の決定を受けた者は、傷病特別支給金、傷病特別年金の申請を行ったものとして取り扱う。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
本来は特別支給金を受けるためには申請が必要なのですが、傷病(補償)年金は労基署長が支給決定しますので、
傷病(補償)年金の支給決定があれば、傷病特別支給金、傷病特別年金の申請をしたものとして取り扱われることになります。
さて、労災保険の保険給付の支給があるとき、厚生年金や国民年金からも障害や遺族に関する給付がなされることがあります。
その際、労災保険側の給付が減額されるわけですが、特別支給金への影響はあるのでしょうか。
次の問題を見てみましょう。
特別支給金も併給調整の対象に?
(令和2年問7E)
労災保険法による障害補償年金、傷病補償年金、遺族補償年金を受ける者が、同一の事由により厚生年金保険法の規定による障害厚生年金、遺族厚生年金等を受けることとなり、労災保険からの支給額が減額される場合でも、障害特別年金、傷病特別年金、遺族特別年金は減額されない。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
本体部分の労災保険による給付が減額されたとしても、特別支給金については減額されません。
特別支給金の場合、社会復帰促進等事業の被災労働者等援護事業の形で行われているので、本体の労災保険とは性格が少し違うからなんでしょうかね。
労働者を援護するのに減額するというのも変なお話ですもんね。笑
では最後に、労災保険の給付が減額ではなく支給停止になった場合に特別支給金がどうなるのか確認しましょう。
下の問題は、前払一時金がキーワードになっています。
本体の年金が支給停止された場合、特別支給金はどうなる?
(平成28年問7E)
障害補償年金前払一時金が支給されたため、障害補償年金が支給停止された場合であっても、障害特別年金は支給される。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
障害補償年金前払一時金が支給されたために、障害補償年金が支給停止になったとしても、障害特別年金はそのまま支給されます。
というのも、障害特別年金の支給申請は、障害(補償)年金の請求と同時に行いますが、
障害特別年金には前払一時金の規定がないので、障害補償年金前払一時金の申請がなされたとしても、
障害特別年金については前払されるわけではなく、そのまま規定通りに支給される形になります。
今回のポイント
- 特別支給金には、「定率・定額」のものと「特別給与」を算定基礎にした特別支給金がありますが、特別加入者には、特別給与を算定基礎とした特別支給金は支給されません。
- 休業特別支給金の額は、休業給付基礎日額の「100分の20」です。
- 傷病(補償)年金の支給決定があった場合、傷病特別支給金、傷病特別年金の申請をしたものとして取り扱われることになります。
- 厚生年金などとの調整により、労災保険による給付が減額されたとしても、特別支給金については減額されません。
- 障害補償年金前払一時金が支給されたために、障害補償年金が支給停止になったとしても、障害特別年金はそのまま支給されます。
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