「雇用保険法 これを読めば理解できる求職者給付の仕組み」過去問・雇-43

雇用保険で給付体系を押さえるのは、なかなか骨が折れるものですが、一般被保険者が対象になっている求職者給付と、

失業等給付から独立した育児休業給付がメインの給付と言えるでしょうから、まずはそちらから手をつけていくと良いかもしれません。

今回取り上げている、一般被保険者が対象になっている求職者給付には4種類あり、

基本手当・技能習得手当・寄宿手当・傷病手当

となっていますが、技能習得手当はさらに受講手当・通所手当の2つに分かれています。

最初の問題は、技能習得手当の通所手当から見ていきましょう。

通所手当の支給要件はどのようになっているのか、が論点になっています。

 

通所手当がもらえるのは?

(平成22年問5A)

受給資格者が公共職業訓練等を行う施設に付属する宿泊施設に寄宿し、300メートル余りの距離を徒歩により通所する場合にも、通所手当が支給される。

 

解説

解答:誤

徒歩で通所する場合に訓練施設までの距離が2km未満の場合は通所手当は支給されません

通所手当は交通費の補助のようなものなので、片道2kmもないような近い場所からの移動の場合には通所手当の対象にならないということですね。

ちなみに、通所手当は交通機関を利用したり、自動車を使用したりするときにも支給されます。

通所手当は先ほども述べたように、技能習得手当の一つでしたが、もう一つは、、、、受講手当でしたよね。

受講手当は1日500円支給され、上限は2万円です。

次は寄宿手当についての問題を確認しましょう。

寄宿手当は、公共職業訓練を受けるために家族と別居するときに支給されるもので、月額で支給されます。

ちなみに金額は10,700円です。苦笑

しかし、寄宿手当の支給対象にならない日割で減額されるのがツラいところですね。

では、寄宿手当の支給対象外になるのはどんな日でしょうか。

寄宿手当の支給対象外になるのは

(平成24年問4オ)

寄宿手当は、公共職業訓練等受講開始前の寄宿日については支給されることはない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

寄宿手当は、公共職業訓練などの受講開始前や、受講終了後の日については支給されませんので、受講開始ギリギリのタイミングで引っ越して、受講が終わったらすぐに家族の元に帰った方がいいです。笑

希望を少し申し上げるなら寄宿手当の金額はもう少し多かったら助かるでしょうね。

さて、自己都合退職をした場合、一般的には基本手当の給付制限を受けますよね。

その間は生活の保障はしてもらえないわけですが、でもある状態になると、基本手当をもらえる上に、上記の技能習得手当ももらえるんです。

技能習得手当がもらえる、というのがヒントになっているのですが、どうすれば生活の保障が復活するのでしょう。

 

給付制限中でも技能習得手当がもらえる方法

(平成22年問5C)

正当な理由がなく自己の都合によって退職したため、基本手当について離職理由に基づく給付制限を受けている受給資格者であっても、公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受けることとなった場合においては、当該公共職業訓練等を受ける期間について、技能習得手当を受給することができる。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受けることになった場合は、自己都合退職での給付制限を受けていても、基本手当がもらえるようになります。

で、基本手当がもらえるようになると、技能習得手当も受給できるようになるわけです。

つまり、

  1. 公共職業訓練受講
  2. 基本手当の給付制限解除
  3. 技能習得手当ゲット

ということですね。

では次は傷病手当について見ていきましょう。

傷病手当は、離職した後に、公共職業安定所に行って求職の申込みをした後15日以上引き続いて疾病または負傷のために職業に就くことができない場合に支給されるものですが、

他に給付されるものがある場合は二重取りになるので支給されません。

では傷病手当がもらえないものにはどんなものがあるのでしょうか。

 

傷病手当がもらえない「支給」とは

(平成24年問4イ)

受給資格者Xは、離職後公共職業安定所に出頭し求職の申込みをした後、交通事故による負傷のために職業に就くことができなくなり、そのため基本手当の支給を受けられなくなったが、自動車損害賠償保障法に基づく保険金の支給を受けることができる場合には、Xに対して傷病手当が支給されることはない。

 

解説

解答:誤

自動車損害賠償保障法に基づく保険金の支給を受けると傷病手当の支給がない、という規定がないので傷病手当は支給されます。

傷病手当が支給されないパターンとしては、労基法の休業補償、労災保険法の休業(補償)給付、健康保険法の傷病手当金の支給がある場合です。

で、傷病手当を受けられる間は安心ですが、傷病手当もいつまでも支給されるわけではなく、いつかは終わるのです。

では、傷病手当の終わりはいつ来るのでしょうか。。。

 

傷病手当の受給期限は

(平成24年問4ウ)

広域延長給付に係る基本手当を受給中の受給資格者については、傷病手当が支給されることはない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりで、延長給付にかかる基本手当を受給している受給資格には傷病手当は支給されません

傷病手当は、基本的に、ケガや病気で就職活動ができなくて基本手当の支給を受けることができない日に支給されます。

なので、傷病手当が受けられるのは、「本体の基本手当が受けられる日」だけです。

なので、傷病手当の支給を受けると、その日数分の基本手当を支給したものとみなされるのです。

延長給付は、本体の基本手当を受けられる日が終了したので延長になっているので傷病手当の対象外、ということになるんですね。

 

今回のポイント

  • 徒歩で通所する場合に訓練施設までの距離が2km未満の場合は通所手当は支給されません
  • 寄宿手当は、公共職業訓練などの受講開始前や、受講終了後の日については支給されません。
  • 公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受けることになった場合は、自己都合退職での給付制限を受けていても、基本手当がもらえるようになり、基本手当がもらえるようになると、技能習得手当も受給できるようになるのです。
  • 傷病手当は、離職した後に、公共職業安定所に行って求職の申込みをした後15日以上引き続いて疾病または負傷のために職業に就くことができない場合に支給されます。
  • ただ、労基法の休業補償、労災保険法の休業(補償)給付、健康保険法の傷病手当金の支給がある場合は傷病手当は支給されません。
  • 傷病手当が受けられるのは、「本体の基本手当が受けられる日」だけなので、延長給付にかかる基本手当を受給している受給資格には傷病手当は支給されません

 

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