このブログでは、毎日科目を変えてお送りしています。
なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。
なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。
今回は労災保険法の「適用」について見てみたいと思います。
労災保険が適用される要件について過去問を通して確認しましょう。
労災保険法と国家公務員
(平成29年問4C)
労災保険法は、非現業の一般職の国家公務員に適用される。
解説
解答:誤り
労災保険は、国の直営事業と非現業の官公署の事業には適用されませんので、非現業の「国家公務員」には労災保険法は適用されません。
非現業というのは、たとえば庁舎ではなく、水道事業のような現場に出て働いているような職種を指します。
では次に、2つ以上の適用事業に使用されている労働者について見てみましょう。
下の過去問では労働時間がテーマになっていますが、労災保険ではどのように取り扱うのでしょうか。
2以上の適用事業に使用される労働者はどのように労災保険に適用されるのか
(平成26年問2エ)
2以上の労災保険適用事業に使用される労働者は、それぞれの事業における労働時間数に関係なくそれぞれの事業において、労災保険法の適用がある。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
2以上の適用事業に使用される労働者は、「労働時間数に関係なく」それぞれの事業で労災保険が適用されます。
一方、雇用保険法では、その者が生計を維持するに必要な主たる賃金を受ける「一の雇用関係についてのみ」被保険者になります。(65歳以上の労働者にはマルチジョブホルダーの制度がありますが)
では最後に、企業の重役と労災保険の関わりについて確認しましょう。
重役は労災保険法が適用される?
(平成28年問1B)
法人のいわゆる重役で業務執行権又は代表権を持たない者が、工場長、部長の職にあって賃金を受ける場合は、その限りにおいて労災保険法が適用される。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
重役でも業務執行権や代表権を持たない重役の場合は、労基法第9条に規定する労働者として賃金を受けていれば、その部分においては労働者と判断され、労災保険法が適用になります。
ちなみに、中小企業の事業主であれば特別加入という手段がありますね。
今回のポイント
- 労災保険は、国の直営事業と非現業の官公署の事業には適用されません。
- 2以上の適用事業に使用される労働者は、「労働時間数に関係なく」それぞれの事業で労災保険が適用されます。
- 重役でも業務執行権や代表権を持たない重役の場合は、労基法第9条に規定する労働者として賃金を受けていれば、その部分においては労働者と判断され、労災保険法が適用になります。
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