このブログでは、毎日科目を変えてお送りしています。
なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。
なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。
今回は、雇用保険法の就職促進給付について見てみたいと思います。
就職促進給付は、基本手当をもらいながら就職活動をしている人に対して、早く就職すれば手当をあげるよ、という内容になっています。
つまり、基本手当をもらうだけもらえるように再就職のタイミングをギリギリにしよう、と考えている人には支給されにくい支給要件となっています。
政府としても、再就職を早く決めてもらって再び雇用保険料を払ってもらう方が助かるので、再就職を促進する手当を用意しているのかも知れませんね。
それでは、就業促進給付にはどのような手当があるのか見てみましょう。
就業手当を受け取れないNGな行動
(平成26年問6A)
基本手当の受給資格者が、所定給付日数の3分の1以上かつ45日以上の支給残日数があったとしても、離職前の事業主に再び雇用されたときは、就業手当を受給することができない。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
就業手当は、所定給付日数の支給残日数が「3分の1以上かつ45日以上」で、
安定していない職業に就いた場合に支給されますが、
その職業については、離職前の事業主に再び雇用されたときは対象外となっています。
安定していない職業とは、再就職手当が支給されるほどのものではない程度の職業ということになりますね。
では、就業手当の支給要件について別の角度で問われているものがありますので、下の問題文を読んでみましょう。
就業手当の支給要件の確認
(令和元年問5A)
厚生労働省令で定める安定した職業に就いた者であって、当該職業に就いた日の前日における基本手当の支給残日数が当該受給資格に基づく所定給付日数の3分の1以上あるものは、就業手当を受給することができる。
解説
解答:誤り
「安定した職業に就いた」者で、基本手当の所定給付日数が「3分の1以上」残っている場合に支給されるのは、就業手当ではなく「再就職手当」です。
再就職手当の支給要件のポイントは、1年を超えて引き続き雇用されることが確実であると認められる職業に就くか、自分で事業を開始したときに、
基本手当の所定給付日数の残日数が3分の1以上あるというところですね。
で、転職が成功して再就職手当が支給された場合、所定の要件を満たすと就業促進定着手当が支給されるのですが、
どのような要件になっているのか見てみましょう。
就業促進定着手当が支給されるには
(平成30年問1ウ)
再就職手当を受給した者が、当該再就職手当の支給に係る同一の事業主にその職業に就いた日から引き続いて6か月以上雇用された場合で、当該再就職手当に係る雇用保険法施行規則第83条の2にいうみなし賃金日額が同条にいう算定基礎賃金日額を下回るときは、就業促進定着手当を受給することができる。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
就業促進定着手当の支給要件は、
- 再就職手当を受給した者
- 6か月以上雇用されている
- みなし賃金日額が算定基礎賃金日額を下回っている
こととなっています。
つまり、再就職はしたけれど、以前のお給料よりも低い場合に、差額を支給するからお仕事頑張って続けてね、という趣旨の手当ということですね。
今回のポイント
- 就業手当は、所定給付日数の支給残日数が「3分の1以上かつ45日以上」で安定していない職業に就いた場合に支給されます。
- 再就職手当は、「安定した職業に就いた」者で、基本手当の所定給付日数が「3分の1以上」残っている場合に支給されます。
- 就業促進定着手当の支給要件は、
- 再就職手当を受給した者
- 6か月以上雇用されている
- みなし賃金日額が算定基礎賃金日額を下回っている
こととなっています。
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