このブログでは、毎日科目を変えてお送りしています。
なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。
なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。
今日は、健康保険法から「療養費」について見てみたいと思います。
療養費がどのように算定されるのか、どのようなケースに支給されるのかなど、過去問を通して確認しましょう。
療養費の額の計算方法
(令和3年問10E)
療養費の額は、当該療養(食事療養及び生活療養を除く。)について算定した費用の額から、その額に一部負担金の割合を乗じて得た額を控除した額及び当該食事療養又は生活療養について算定した費用の額から食事療養標準負担額又は生活療養標準負担額を控除した額を基準として、保険者が定める。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
療養費は、療養について算定した費用の額から「一部負担金」の額を控除した額、「食事療養標準負担額」または「生活療養標準負担額」を控除した額を基準として、保険者が定めます。
では具体的にどのような場合に療養費が発生するのか、下の問題を見てみましょう。
被保険者の資格取得ができていない場合にも療養費が?
(平成24年問9B)
事業主が被保険者資格取得届の届出を怠った場合においては、その間に保険医療機関で受診しても被保険者の身分を証明し得ない状態であるので、療養費の対象となる。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
事業主が資格取得届の届出を怠っていた場合は、保険医療機関で受診しても健康保険証がないので、一旦、全額自己負担で費用を支払い、後日、療養費の支給を受けることになります。
他に療養費が支給されるケースとして、無医村で療養の給付をなすことが困難と認められる場合があります。
では最後に、海外で治療した場合の療養費について見ておきましょう。
海外にいる被保険者に対して療養費がどのように支給されるのか、下の過去問を読んでみましょう。
海外に居住する被保険者に対する療養費の支給方法
(平成27年問2C)
現に海外に居住する被保険者からの療養費の支給申請は、原則として事業主を経由して行うこととされている。また、その支給は、支給決定日の外国為替換算率(買レート)を用いて海外の現地通貨に換算され、当該被保険者の海外銀行口座に送金される。
解説
解答:誤り
被保険者が海外にいる場合の療養費の支給は、まず、事業主等を経由して支給申請を行い、療養費の受領も事業主等が代理しますので、海外銀行口座に送金はされません。
また、療養費の支給額の算定に用いる邦貨換算率は、その支給決定日の外国為替換算率(売レート)を用いることになっています。
今回のポイント
- 療養費は、療養について算定した費用の額から「一部負担金」の額を控除した額、「食事療養標準負担額」または「生活療養標準負担額」を控除した額を基準として、保険者が定めます。
- 事業主が資格取得届の届出を怠っていた場合は、保険医療機関で受診しても健康保険証がないので、一旦、全額自己負担で費用を支払い、後日、療養費の支給を受けることになります。
- 被保険者が海外にいる場合の療養費の支給は、まず、事業主等を経由して支給申請を行い、療養費の受領も事業主等が代理しますので、海外銀行口座に送金はされません。
各科目の勉強法の記事をまとめました
労働基準法から一般常識までの全科目の勉強法の記事をまとめましたのでぜひご覧ください
リンク「社労士試験 独学合格法 各科目の勉強方法の記事をまとめました!」
科目ごとにまとめて記事を見ることができます!
スマホでご覧になっていただいている場合は、一番下までスクロールすると、科目名が並んでいますのでご覧になりたい科目をタップいただくと、その科目だけの記事を見ることができます。
もしくは、一番右上の三本線(メニューになっています)をタップしていただいて科目名を表示させる方法もあります。
ぜひご活用ください!
この記事へのコメントはありません。