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【ふわっと全科目を眺める】「社労士試験 健康保険法 療養の給付」過去問・健保-92

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なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。

なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。

今日は、健康保険法から「療養の給付」について見てみたいと思います。

私たちは、病院や薬局に行くと被保険者証を提示することで普通に療養の給付を受けていますが、

療養の給付の対象とならないものもあったりしますので、どのような仕組みになっているのか見ていきましょう。

 

療養の給付の対象にならないものがある?

(令和2年問4B)

定期健康診断によって初めて結核症と診断された患者について、その時のツベルクリン反応、血沈検査、エックス線検査等の費用は保険給付の対象とはならない。

解説

解答:正

問題文のとおりです。

健康診断時に行われた検査の費用については、療養の給付にならないので、保険給付の対象とはなりません。

ここで、療養の給付の対象となるものについて整理しておきましょう。

  • 診察
  • 薬剤または治療材料の支給
  • 処置、手術その他の治療
  • 居宅における療養上の管理およびその療養に伴う世話その他の看護
  • 病院または診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護

これらを見てみると、検査も「診察」に入るのではと思ってしまいますが、問題文の場合は、健康診断の一環として行われているので、「診察」にはならないということですね。

つまり、予防のための検査は、療養の給付にあたらないということになります。

ということで、次の過去問を見てみましょう。

下の問題も検査がテーマになっていますが、療養の給付の対象外となるのでしょうか。

 

精密検査も療養の給付の対象外?

(平成28年問3B)

定期的健康診査の結果、疾病の疑いがあると診断された被保険者が精密検査を行った場合、その精密検査が定期的健康診査の一環として予め計画されたものでなくとも、当該精密検査は療養の給付の対象とはならない。

解説

解答:誤り

問題文の場合は、療養の給付の対象となります。

ポイントは、精密検査が定期的健康診査の一環として「予め計画されたものでない」場合は、健康診断の一環で行われたものではないので療養の給付として認められます。

さて、療養の給付については、原則として一部負担金として被保険者が費用を支払う仕組みになっていますが、

一部負担金が免除になる場合がありますので、どういったケースなのか、下の過去問を読んでみましょう。

 

保険者が一部負担金の支払いを免除できるケース

(令和2年問8D)

保険者は、震災、風水害、火災その他これらに類する災害により、住宅、家財又はその他の財産について著しい損害を受けた被保険者であって、保険医療機関又は保険薬局に一部負担金を支払うことが困難であると認められるものに対し、一部負担金の支払いを免除することができる。

解説

解答:正

問題文のとおりです。

保険者は、震災などの災害によって被保険者が一部負担金を支払うことが困難であると認められる場合に被保険者の一部負担金の支払いを免除することができます。

具体的には、被保険者が保険者に対して申請書を提出し、保険者は証明書を被保険者に交付することになります。

で、保険医療機関などで療養の給付などを受けるときには、被保険者証と上記の証明書を提出します。

ちなみに、保険料の免除については、免除以外に減免や猶予といった措置もあります。

 

今回のポイント

  • 健康診断時に行われた検査の費用については、療養の給付にならないので、保険給付の対象とはなりません。
  • 精密検査が定期的健康診査の一環として「予め計画されたものでない」場合は、健康診断の一環で行われたものではないので療養の給付として認められます。
  • 保険者は、震災などの災害によって被保険者が一部負担金を支払うことが困難であると認められる場合に被保険者の一部負担金の支払いを免除することができます。

 

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