「社労士試験 労災保険法 たった5分で読める介護(補償)給付の要点」過去問・労災-53

介護(補償)給付は、社労士試験に出題される要件の数はそれほど多くはありませんが、数ある労災保険の給付の中の位置付けがイメージできていないと知識があやふやになりやすいですね

なので、

労災保険にはどんな給付があって、その中の介護(補償)給付がどんなときに支給されるのか、テキストで確認するようにしましょう。

それでは最初の問題を見てみましょう。

介護補償給付の支給要件が論点になっています。

問題文には色々と書いてありますが、「最後まで」読んでみましょう。

 

介護補償給付の支給要件

(平成30年問2B)

介護補償給付は、障害補償年金又は傷病補償年金を受ける権利を有する労働者が、その受ける権利を有する障害補償年金又は傷病補償年金の支給事由となる障害であって厚生労働省令で定める程度のものにより、常時又は随時介護を要する状態にあり、かつ、常時又は随時介護を受けているときに、当該介護を受けている間、当該労働者に対し、その請求に基づいて行われるものであり、病院又は診療所に入院している間も行われる。

 

解説

解答:誤

最後以外は正しいです。

つまり、病院又は診療所に入院している間は介護補償給付は支給されません

介護補償給付は、

  • 障害補償年金又は傷病補償年金を受ける権利を有する労働者が
  • その受ける権利を有する障害補償年金又は傷病補償年金の支給事由となる障害の程度で
  • 常時又は随時介護を要する状態にあり、かつ
  • 常時又は随時介護を受けているときに
  • その介護を受けている間

その労働者に対して、その請求に基づいて行われます。

ただ、問題文にあるように、病院や診療所、特別養護老人ホームや障害者支援施設などに入院や入所している間は対象外となります。

では、支給要件に「傷病補償年金を受ける権利を有する労働者」とありますが、実際に傷病補償年金を受給していても介護補償給付はもらえる、つまり併給できるのでしょうか。

次の問題で見て見ましょう。

 

介護補償給付は併給できるか

(平成25年問1D)

傷病補償年金を受ける者には、介護補償給付は行わない。

 

解説

解答:誤

傷病補償年金を受ける者にも、介護補償給付の支給が行われることがあります。

なので、障害補償年金を受ける人も同様なのですが、

介護補償給付を請求するタイミングは、障害補償年金の請求と同時か、請求をした後となっています。

一方、傷病補償年金は労基署長が支給決定しますので、介護補償給付は傷病補償年金の支給決定を受けた後に行います。

さて、障害(補償)給付の額はいったい誰が決めているのでしょうか。

次の過去問で確認しましょう。

 

介護補償給付の額は誰が決める?

(平成30年問2C)

介護補償給付は、月を単位として支給するものとし、その月額は、常時又は随時介護を受ける場合に通常要する費用を考慮して厚生労働大臣が定める額とする。

 

解説

解答:正

問題文のとおりで、介護補償給付厚生労働大臣が定める額とされていて、月を単位として支給するものとなっています。

介護補償給付の額を決める基準として、常時または随時介護を受ける場合に通常要する費用を考慮して決定されます。

で、介護(補償)給付は、最低補償額が設定されていて、

介護の費用が一定額に満たない場合、最低補償額が支給される仕組みになっているのですが、これには例外があります。

それはどんなケースなのか下の過去問で見てみましょう。

 

介護補償給付に最低補償が適用されるための条件

(平成25年問2E)

介護補償給付の額は、常時介護を要する状態の被災労働者については、支給すべき事由が生じた月において介護に要する費用として支出された額が、労災保険法施行規則に定める額に満たない場合にあっては、当該介護に要する費用として支出された額である。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

最低補償額が適用されないのは、介護補償給付を支給すべき事由が生じた最初の月で、介護に要する費用が最低補償額に満たない場合は、その実費額が介護補償給付の額になります。

なので、介護費用がゼロで親族等が介護した場合は、その月の介護補償給付の額もゼロというわけです。

というわけで、最低補償額が適用になるのは2ヶ月目からということになるんですね。

では、この最低補償について、別の視点から出題された過去問がありますので、そちらも見ておきましょう。

 

親族が介護しただけでは介護補償給付は出ない?

(令和2年問6E)

介護補償給付は、親族又はこれに準ずる者による介護についても支給されるが、介護の費用として支出した額が支給されるものであり、「介護に要した費用の額の証明書」を添付しなければならないことから、介護費用を支払わないで親族又はこれに準ずる者による介護を受けた場合は支給されない。

 

解説

解答:誤

介護補償給付の支給事由が生じた最初の月を除いて、介護費用を支払わずに、親族等が介護した場合は最低補償額が適用されますので、問題文は間違いです。

ちなみに、親族等が介護した場合は、「介護事実申立書」を添付することになっています。(都道府県によって呼び名が違っています)

 

今回のポイント

  • 介護補償給付は、
    • 障害補償年金又は傷病補償年金を受ける権利を有する労働者が
    • その受ける権利を有する障害補償年金又は傷病補償年金の支給事由となる障害の程度で
    • 常時又は随時介護を要する状態にあり、かつ
    • 常時又は随時介護を受けているときに
    • その介護を受けている間

    その労働者に対して、その請求に基づいて行われます。

  • 介護補償給付厚生労働大臣が定める額とされていて、月を単位として支給するものとなっています。
  • 最低補償額が適用されないのは、介護補償給付を支給すべき事由が生じた最初の月で、介護に要する費用が最低補償額に満たない場合は、その実費額が介護補償給付の額になります。

 

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