三方善しブログ〜社労士試験　独学合格法

このブログでは、毎日科目を変えてお送りしています。

なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。

なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。

今日は労基法の「差別的取扱いの禁止」について見てみたいと思います。

ここでは国籍等にかかる差別や女性であることを理由とした差別的取扱いについて確認しましょう。

 

国籍、信条又は社会的身分にかかる差別を禁止しているのは、、、

（平成28年問1ウ）

労働基準法第3条は、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、労働条件について差別することを禁じているが、これは雇入れ後における労働条件についての制限であって、雇入れそのものを制限する規定ではないとするのが、最高裁判所の判例である。

 

解説

解答：正

問題文のとおりです。

労基法の第3条では、

「使用者は、労働者の国籍、信条または社会的身分を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について、差別的取扱をしてはならない。」

と規定していますが、

これは、雇入れ後の労働条件についての差別的取扱いを禁止しているものの、

雇入れそのものを制限する規定ではありません。

つまり、企業がどのような人を採用するかは、企業の自由であるということです。

 

 

女性が勤務年数が短いことを理由にした差別的取扱い

（令和元年問3ア）

労働基準法第4条が禁止する「女性であることを理由」とした賃金についての差別には、社会通念として女性労働者が一般的に勤続年数が短いことを理由として女性労働者の賃金に差別をつけることが含まれるが、当該事業場において実際に女性労働者が平均的に勤続年数が短いことを理由として女性労働者の賃金に差別をつけることは含まれない。

 

解説

解答：誤り

労基法第4条では、

「使用者は、労働者が女性であることを理由として、賃金について、男性と差別的取扱いをしてはならない。」

としています。

この「女性であることを理由として」というのは、

「社会通念」として女性労働者が、

一般的に勤続年数が短いという理由も対象となりますが、

実際にその事業場で女性労働者の勤続年数が短いからといって

差別的取扱いを行うのも許されることではありません。

 

今回のポイント

• 労基法の第3条では、「使用者は、労働者の国籍、信条または社会的身分を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について、差別的取扱をしてはならない。」と規定していますが、これは雇入れ後の労働条件が対象です。
• 労基法第4条では、「使用者は、労働者が女性であることを理由として、賃金について、男性と差別的取扱いをしてはならない。」としていますが、実際に女性労働者の勤続年数が短いと言う理由で差別的取り扱いをするのも許されません。

 

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