「社労士試験 国民年金法 死亡の推定・未支給の年金・受給権について整理しましょう」過去問・国-67

死亡の推定や未支給の年金などの項目については、他の科目でも出てきますので、横断的に学習することがオススメです。

その際は、科目による違いを意識すると知識の整理がしやすいですね。

まだ、知識があやふやな場合は、一つの科目に絞って学習し、そこから派生する形で他の科目を見てみると混乱せずに済みますので試してみてくださいね。

それでは1問目の問題に進みましょう。

この問題は、死亡の推定が論点になっていますが、「どんなケースで行方不明になった場合」に適用されるのかを思い出してみましょう。

 

冬山での遭難は死亡の推定の要件になる?

(平成29年問2イ)

冬山の登山中に行方不明になり、その者の生死が3か月間分からない場合には、死亡を支給事由とする給付の支給に関する規定の適用について、行方不明となった日にその者は死亡したものと推定される。

 

解説

解答:誤り

問題文の場合は、死亡の推定は行われません。

死亡の推定が行われるのは、船舶航空機で行方不明になった場合だけです。

冬山の登山中に行方不明になった場合は、民法の規定による「失踪の宣告」が適用されることになります。

死亡の推定の場合の行方不明期間は3ヶ月失踪の宣告の場合は7年ですので、まず数字を押さえておくようにしましょう。

次は、失踪の宣告が適用された場合の、遺族基礎年金の保険料納付要件が論点になった過去問がありますので見てみましょう。

保険料納付要件はどの時点で判断されるのでしょうか。

 

失踪の宣告の場合の保険料納付要件

(令和2年問5C)

失踪の宣告を受けたことにより死亡したとみなされた者に係る遺族基礎年金の支給に関し、死亡とみなされた者についての保険料納付要件は、行方不明となった日において判断する。

 

解説

解答:誤り

失踪の宣告によって、遺族基礎年金の支給要件を見る場合、死亡とみなされた者についての保険料納付要件は、

行方不明となった日ではなく、「行方不明となった日の前日」で判断されます。

元々の原則を思い出してみましょう。

保険料納付要件は、死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までの被保険者期間で判断しますので、「前日」というキーワードは同じですね。

さて、次は未支給年金の方を見てみましょう。

未支給の年金は、年金給付の受給権者が亡くなられたときに、まだ支給されていないものがある場合に、一定の遺族が自分の名前で請求できる制度です。

では、この「一定の遺族」の範囲について確認しておきましょう。

 

未支給年金を自己の名で請求できる人

(令和2年問4C)

障害基礎年金の受給権者が死亡し、その者に支給すべき障害基礎年金でまだその者に支給しなかったものがあり、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていた遺族がその者の従姉弟しかいなかった場合、当該従姉弟は、自己の名で、その未支給の障害基礎年金を請求することができる。

 

解説

解答:誤り

問題文の場合は、自己の名で未支給の年金を請求できません。

国民年金や厚生年金といった年金科目の場合、未支給年金自己の名で請求できるのは、

  • 配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹またはこれらの者以外の3親等内の親族で、
  • 死亡の当時、生計を同じくしていたもの

となります。

問題文にある従姉妹は、4親等になるので対象外になるというわけです。

では次は、受給権にからむ論点を見ていきたいと思いますが、

受給権者の申出による年金給付の支給停止に関連した過去問を見てみましょう。

受給権者の申出による支給停止なので、いつでもその申出を撤回できるのですが、

給付は、どの時点の年金給付から再開されるのでしょうか。

 

年金給付の支給停止を撤回したときの給付

(平成24年問8B)

受給権者の申出による年金給付の支給停止は、いつでも撤回することができ、過去に遡って給付を受けることができる。

 

解説

解答:誤り

年金給付の支給停止は、将来に向かって撤回できますが、過去にさかのぼって撤回ができないため、給付も過去にさかのぼって受給することはできません。

ちなみに、年金給付の支給停止の申出は、その年金給付の全額について行われ、所定の場合を除いて、一部のみの支給停止はできません。

ということで最後に支給停止が関連した過去問をもう一問見ておきましょう。

この問題は、支給停止と死亡一時金が組み合わさった問題になっているのですが、

受給権者の申出によって支給停止されているときに受給権者が亡くなった場合、死亡一時金は支給されるのでしょうか。

 

年金給付の支給停止が死亡一時金に及ぼす影響

(平成29年問8A)

第1号被保険者としての被保険者期間に係る保険料納付済期間を3年以上有し、老齢基礎年金の受給権取得当時から申出により当該老齢基礎年金の支給が停止されている者が死亡した場合には、一定の遺族に死亡一時金が支給される。

 

解説

解答:誤り

問題文の場合、死亡一時金は支給されません。

死亡一時金は、「老齢基礎年金または障害基礎年金の支給を受けたことがある者が死亡したときは支給されない」と規定されていますので、支給停止しているのであれば年金を受給していないと思いたいですよね。

ですが、年金を受給できる状態でありながら、受給権者の意思で支給停止していたに過ぎないので、死亡一時金の要件に当てはめた場合、年金を受けていたものとみなされるのです。

 

今回のポイント

  • 死亡の推定が行われるのは、船舶航空機で行方不明になった場合だけです。
  • 失踪の宣告によって、遺族基礎年金の支給要件を見る場合、死亡と見なされた者についての保険料納付要件は、「行方不明となった日の前日」で判断されます。
  • 国民年金や厚生年金といった年金科目の場合、未支給年金自己の名で請求できるのは、
    • 配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹またはこれらの者以外の3親等内の親族で、
    • 死亡の当時、生計を同じくしていたもの

    となります。

  • 年金給付の支給停止は、将来に向かって撤回できますが、過去にさかのぼって撤回ができないため、給付も過去にさかのぼって受給することはできません。
  • 死亡一時金は、「老齢基礎年金または障害基礎年金の支給を受けたことがある者が死亡したときは支給されない」と規定されていますが、受給権者の申出で支給停止していた場合は、死亡一時金の支給要件については、年金を受けていたものとみなされます。

 

毎日の勉強のヒントにどうぞ♫

皿回し勉強というのは、たとえ1分でもその科目に触れることでもOKなのです。

全然やらない場合と比べて知識の定着度合いは雲泥の差です。

少しでもその科目に触れることで、忘却を防いでくれるのでオススメです!

 

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